毎年記録的な暑さを更新する韓国の夏。日本の夏もとっても暑いですが、旅行中はたくさん歩いて汗もかき、クールダウンが必要ですよね。そんな暑い韓国の夏に、食欲をそそる代表的な韓国料理「冷麺」はいかがですか?夏の韓国を旅行する人にぜひ食べてもらいたい料理です。
見た目はどれも似たようなビジュアルですが、調理方法や麺の材料によって味は千差万別。見るだけでも涼しくなる、韓国の冷麺の特徴とおすすめのお店をご紹介します。
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日本がざるそばと素麺なら、韓国は冷麺!夏を代表する麺料理「冷麺」は、韓国の大衆的な郷土料理です。素麺のように細い麺を使用し、麺の上に梨や大根、卵、きゅうりなどがトッピングされています。
味は店ごとに異なりますが、冷たいスープがたっぷり入った「水冷麺」と辛いヤンニョムを麺と混ぜて食べる「ビビン冷麺」の2種類があります。お好みの冷麺を注文し、冷麺が出てきたら、テーブルに置いてあるお酢とカラシをかけて食べます。
💡 冷麺の食べ方
① 麺をハサミで4等分に切ります
② 水冷麺ならまずはスープを1口
③ お店本来の味で食べてみた後は
④ お酢とカラシで味を調整
⑤ ビビン冷麺はスープを足して辛さを調節してもOK
粉食店や焼肉店でも冷麺を注文できますが、ほとんどの場合はインスタント。韓国の冷麺の真髄を味わうには「平壌冷麺」もしくは「咸興冷麺」のどちらかを選んで、専門店で食べるのがおすすめです。
平壌冷麺(ピョンヤンネンミョン)は淡白な味が、咸興冷麺(ハムフンネンミョン)は細めの麺でありながらも歯ごたえのある食感が特徴です。どちらも北朝鮮の都市の名称からきており、それぞれ麺の原料が異なります。平壌冷麺と咸興冷麺のどちらにも水冷麺とビビン冷麺があるので、好みに合わせて注文してみてください。
お店を選ぶ際は、平壌冷麺専門店なのか咸興冷麺専門店なのかを確認しておくと良いでしょう。韓国現地では、平壌冷麺は水冷麺を、咸興冷麺はビビン冷麺を好んで注文します。
店のテーブルに置いてあるやかんの正体は...🧐
冷麺専門店ではテーブルにやかんが置かれていることがあります。やかんの中身は蕎麦湯や温かいスープ、ビビン冷麺の辛さを中和するための冷たい冷麺スープであったりします。まずはコップに注いでみて、温かいか冷たいかを確認してみるのがおすすめです。
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北朝鮮の平壌地域で始まった郷土料理で、ユネスコの無形文化財にも指定されています。塩以外にこれといったヤンニョムを使用しない、薄味が特徴の冷麺。一般的に知られている冷麺の味を想像して食べると、味の薄さにびっくりするかもしれません。繊細な味わいで、韓国でも好みが分かれる味ですが、冷麺といえば平壌冷麺!というマニア層もいるほど、ハマる人にはハマる味です。
牛のスープと大根、牛の脚の骨などでダシを取り、ダシからは牛肉の香りと大根のさっぱりとした風味が感じられます。麺の材料に蕎麦を使用するため麺の歯切れが良いのが特徴。麺の上には薄く切った牛肉と梨、大根のスライスがトッピングされています。
희영さんの写真
2017年から2024年までミシュランビブグルマンに名を連ねた平壌冷麺の店。「ソウルの平壌冷麺」といえばすぐに名前が上がる有名店です。
麺の上に少しだけ振られた唐辛子がこの店のポイント。唐辛子がよいアクセントを与えてくれます。テーブルに唐辛子が準備されているので、好みに合わせてさらに追加してもOK。メニューにある、茹でた牛肉や豚肉は肉質がしっとり柔らかく、サイドメニューとして人気です。
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1946年にオープンし、現在まで伝統の味を守り続ける平壌冷麺の根本とも言えるお店。筆洞麺屋と同じく、ミシュランビブグルマンに名を連ねた名店です。人気が高く、いつもウェイティングがありますが、店内が広いため待ち時間はそれほど長くありません。店の前のキオスクでウェイティングを登録できます。
この店は肉だけでダシを取った深いスープが特徴。薬味の1つとしてトッピングされている梨は、本格的に麺を食べ始める前に食べてみるのがおすすめ。梨のさっぱりとした甘みが口いっぱいに広がり、食欲をそそります。また、甘く味付けされたプルコギは冷麺との相性が抜群!冷麺とセットで注文する人が多いメニューです。
희영さんの写真
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筆洞麺屋、又来屋とともにソウル3代平壌冷麺として挙げられるお店。この店もまた、ミシュランに紹介されたことがあります。スープが美味しいことでも有名なお店で、麺をほぐす前にスープから1口飲んでみるのがおすすめ。麺をほぐし、蕎麦の香りがスープに染み込んだ後、もう1度スープを飲んでみると味の変化を感じられます。
サイドメニューにはモチモチの平壌式の皿マンドゥと柔らかい薄切りの茹で豚もおすすめ。1人前にぴったりのハーフマンドゥもあるので、お一人様客でも無理なく食べられます。
ピリッと辛いビビン冷麺も美味しい🔥
4️⃣ 平壌麺屋
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3代に渡り営業中の平壌冷麺専門店。東大門(トンデムン)にあるDDPから近い場所に位置しています。さっぱりとしたスープと蕎麦の香りが感じられる麺がこの店の特徴。麺は切れやすいですが、コシと噛みごたえがあり、きゅうりと薄切り牛肉、麺を1口で食べるとさらに美味しく召し上がれます。
ビビン冷麺はコクのあるピリッと辛い味わいで、甘さは控えめでありながら辛さもちょうど良いのがポイント。水冷麺が圧倒的に人気の他の平壌冷麺専門店の比べ、このお店はビビン冷麺も人気があります。
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肉の深い香りと、半分凍ったしゃりしゃりのスープが他店との違い。麺は少し太麺で、トッピングされた食材と一緒に食べれば、平壌冷麺の真髄を感じることができます。冷麺に匹敵する人気メニュー、緑豆チヂミを冷麺と共に注文するのがおすすめ。豚肉が入っているため柔らかく、緑豆の香ばしさも感じられる一品です。店内には日本語で書かれたメニューもあります。
💡 知っておくと便利
冷麺スープの氷の有無、麺の量を無料で調整できます。現地の人は「ゴネンヤンマニ(거냉양많이)」で注文します。「ゴネン」は冷たさを取り除くという意味で、「ゴネンヤンマニ(거냉양많이)」で’注文すると、しゃりしゃりの氷なしのスープに麺の量が多い冷麺が出てきます。
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北朝鮮の咸興で始まった冷麺。以前は麺にじゃがいものでんぷんを使用していましたが、現在はほとんどの店でさつまいものでんぷんを使用します。平壌冷麺のそば麺に比べ細く、もちもちした食感が特徴です。
咸興冷麺にも平壌冷麺と同じく、水冷麺とビビン冷麺があります。半分凍ったしゃりしゃりのスープで、平壌冷麺よりも冷たく、麺にコシがあるのが特徴。ビビン冷麺はスケトウダラの刺身の和物がトッピングされていることが多く、「刺身冷麺」とも呼ばれます。甘酸っぱいヤンニョムをまとった刺身を麺の上にたっぷりと乗せ、薬味と一緒に食べます。
コクのあるヤンニョムとコシのある麺✨
1️⃣ 五壮洞咸興冷麺
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1953年から歴史を受け継いできた老舗。ミシュランビブグルマンに紹介された店でもあります。水冷麺、ビビン冷麺、刺身冷麺から選べますが、おすすめはやはり刺身冷麺!辛いヤンニョムとほのかに香るごま油の香りがガンギエイ(홍어)とよく合います。テーブルには追加用のヤンニョムがあるので、好みに合わせてヤンニョムを追加してもOK。DDPとウルチロから近いので、トンデムンやウルチロ方面に行く予定のある人はぜひ旅行コースに追加してみてください。
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ソウル3代咸興冷麺店のうちの1つ。氷が入った冷たいスープの水冷麺は夏の暑さをいっきに吹き飛ばしてくれる味。辛い冷麺が食べたい場合は「混ぜ冷麺(섞음 냉면)」がおすすめ。茹でた牛肉が乗ったビビン冷麺に、エイの刺身の和物がトッピングされています。
冷麺のお店ですが、カルビチムが美味しいことでも有名。数人で訪問する場合は冷麺とカルビチムを一緒に食べられるセットメニューを注文すればお腹も心も満足すること間違いなし。
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永登浦(ヨンドゥンポ)近くの冷麺が美味しいお店。冷麺の麺は100%さつまいものでんぷんを使用し、24時間煮出した、スープの深い味が自慢です。最も人気のあるメニューは刺身冷麺。辛いヤンニョムに和えたエイの刺身はコリコリとした歯ごたえのある食感が逸品で、ピリッとした辛さがやみつきになる味。
この店の咸興冷麺は少し手を加えることでおいしさが倍増します。テーブルに置かれたごま油を少し滴らし、スープを適量追加して混ぜてみましょう。辛さが中和して食べやすくなり、香ばしさがさらに増した冷麺の完成です。
さっぱりとしたスープとピリ辛の刺身和え🐟
4️⃣ 五壮洞興南チプ 本店
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1953年に開業し、現在まで地元の人に愛されるローカルなお店。シグニチャーメニューである刺身冷麺は、麺が少し浸る程度にスープが入って出てきます。さつまいものでんぷんで作った弾力のある麺と旨みが溶け込んだスープを味わいたい人は水冷麺がおすすめ。砂糖とごま油、カラシ、お酢をバランスよく入れるとさらに美味しく食べられるので、少しずつ味を見ながら追加していくとよいでしょう。
冷麺とマンドゥどちらにも満足できる🥟
5️⃣ 明洞咸興麺屋本店
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ソウル旅行の中心、明洞に位置するお店。一般的に咸興冷麺は刺身冷麺が代表メニューであることが多いですが、このお店は水冷麺を食べにくる人が多いお店。肉の深い香りが香るスープは氷が入っていないため、食べ終わるまで濃いスープを楽しめるのが特徴。冷麺の上にトッピングされた肉は柔らかく、麺との相性も抜群です。