絶品「ミナリサムギョプサル」のお店ベスト５

インスタグラムで話題になり、日本でも広く知られるようになった「ミナリ（せり）サムギョプサル」。もともとミナリサムギョプサルとは、せりの栽培で有名な慶尚北道青島郡のせり農家の食べ方。豚肉を焼いて、新鮮な生のせりを巻いて食べていたとか。せりを買いに来た商人たちがそれを食べたところ、とても美味しかったので、口コミが広がり、今でも青島郡の近くにはサムギョプサルの料金だけでせりがたくさんついてくる「ミナリサムギョプサル」の店がたくさんあります。 せりはビタミンCやミネラル、βカロテンが豊富に含まれていて、食物繊維もたくさん含まれており、生薬としても知られています。新鮮なせりと一緒に食べると、サムギョプサルの脂もすっきりしてヘルシー。今回は、ソウルでミナリサムギョプサルが食べられる有名なお店5選をご紹介します。

インスタグラムのトレンドに乗ってミナリサムギョプサルブームを巻き起こしたあのお店。ミナリサムギョプサル、ミナリチヂミ、ミナリラーメンなど、せりを入れたメニューを多く出しています。ただ、予約ができず、「キャッチテーブル」というアプリで順番待ちをする必要があるので、外国人観光客が行くには少しハードルが高いお店でもあります。キャッチテーブルアプリをダウンロードしてウェイティングを申し込むか、現地で登録して順番を待つ必要があります。登録するとスマホに通知が来るので、早めに行って待機登録をし、ホンデあたりを見物、時間に合わせて店に行く手もあります。回転が早いので、意外とすぐに順番が回ってきますよ。

お肉は店員さんが焼いてくれるので、食べるだけでいいのもこの店の魅力です。豚バラ肉が焼き上がったら、新鮮なせりをひと束乗せてカットしてくれます。さわやかなせりと香ばしい豚肉がマッチしてとても美味しいです。サイドメニューの「せりチヂミ」もサクサクしているのでおすすめ。3人以上なら「せりラーメン」も追加してみてください。脂っこいお肉を食べた罪悪感を、新鮮なせりがなくしてくれます。

インスタ映えするようなお店ではありませんが、乙支路で長い間、ミナリサムギョプサルを販売している老舗が「大地食堂」。観光客に知られたお店ではないので、ローカルなお店に行きたいならおすすめです。何よりありがたいのは、もやしとせりがおかわり自由であること！なくなったら何度でも持って来てくれます。お値段は少しお高めですが、肉と一緒に野菜もたっぷり食べられるのでヘルシー。サムギョプサルは生サムギョプサルと薄切りサムギョプサルがありますが、分厚いカットの生サムギョプサルがおすすめ。肉を食べた後に食べるせりたっぷりのチャーハンもとても美味しいです。

もともとお店があった場所が再開発のため、2022年、近くの新しいビルの4階に移転しました。店内はピカピカなので老舗感はなくなりましたが、おかげで窓際の席に座れば、清渓川と鍾路が一望できる眺めの良いお店に。ミナリサムギョプサルで有名ですが、近くの鐘路で働くサラリーマンがランチに訪れるお店でもあるので、辛いカルビチム、イカのピリ辛炒め、味噌チゲ、牛肉カルグクスなど、一般的な食事メニューも充実しています。

入り口のドアがよく見えないので見つけにくいお店です。緑色の看板をよく探して行ってください。まるで秘密の洞窟のような扉を開けて中に入ると、店内は意外と広く、お客さんで賑わっています。韓国の有名テレビ番組「一人で暮らす」に登場して有名になりましたが、もともとは知る人ぞ知るミナリサムギョプサル専門店です。レトロな雰囲気の店内は、見た目だけでも美味しいこと間違いなし。新鮮な豚肉とパリパリのせりはベストマッチ。壁には有名人のサインがずらりと。

この店の良いところは、 ミナリサムギョプサルが美味しいのはもちろん、キュウリキムチククス、辛い味噌チゲなどサイドメニューが充実していること。周りのテーブルを見ると、ほぼすべてのテーブルでキュウリキムチククスを注文しているのを見かけます。冷たいスープの素麺の上に、一本のキュウリキムチが丸ごと乗っていて、お肉を食べた後の口の中もスッキリ。

ウェイティングアプリを使わず、ネイバーで予約できるのもこのお店のメリット。時間と人数が指定できます。予約なしのウォークインも可能ですが、平日なら17時半頃には必ず到着すること。18時を過ぎると平日でもすぐに満席になります。満席の場合は、店の前にウェイティングマシーンがあるので登録しておきましょう。カカオトークで順番の通知が来ます。

シンサ駅の裏手にあるミナリサムギョプサルの専門店。ランチタイムには周辺のサラリーマン向けのランチメニューも充実しています。豚肉をたっぷり入れたキムチチゲや、甘辛いタレで豚肉と野菜を炒めた「ドゥルチギ(두루치기)」もご飯が進むと評判。

精肉店でカットされた豚肉を買うのではなく、社長が毎日卸売市場から豚肉を丸ごと仕入れ、注文が入るたびに直接お肉をカットして出してくれる。社長のこだわりが感じられるサムギョップサルです。じゅわーっと、新鮮で分厚い豚バラ肉が鉄板に上がると、玉ねぎ、もやしなどの野菜と一緒に焼き上げます。お肉が程よく焼けたらせりを乗せて軽く火を通すとせり特有の香りが絶妙にマッチ。まずは特製ソースにつけて。お好みでサムジャンソースやニンニクなどを入れ、レタスに巻いて食べるとヘルシーな味わい。

何でも美味しいですが、その中でも特に注目したいのがキムチ。毎年11月になると社長自ら何百株もの白菜をキムチをつけるとか。そんなこだわりの詰まったキムチは絶品、キムチチゲも有名です。常連の芸能人の中には、このお店のキムチが好きすぎて、毎年キムチの時期になると大量に買っていく人もいるんだとか。韓国料理の基本であるキムチが美味しい店なら、どんな料理も美味しいはず。最近はコストや人手不足で、韓国料理店の中でも中国産のキムチを使う店が多い中、ここはキムチはもちろん、他のおかずも社長が毎日手作りしています。残すのがもったいないくらい美味しいおかずを、ぜひ味わってみてください。

美味しい料理はもちろん、長い間お店を営んできた「オモニの味」が感じられるお店。サムギョプサル専門店ですが、席に着くと、キムチや白キムチ、大根の漬物など基本的なおかずと、なぜか人数分の目玉焼きが出てきます。お酒をたくさん飲むことになるから、肉が焼けるまで目玉焼きを食べてお腹を満たしておけという社長の心遣いだそうです。目玉焼きを食べながら、 豚バラ肉を注文。派手なパフォーマンスはありませんが、安定した深い味わいを愛する人たちで平日でも一杯、電話で事前に予約して行くことをおすすめします。(ウォークインも可能です)

派手なパフォーマンスもないし、インスタ映えするようなお店とは言えない普通の店内。おかずもいたって普通で淡白な味。しかし、周りのテーブルを見渡すと、10年以上の常連さんが多く、接客のおばちゃんたちと親しく会話している姿が見られます。鉄板で一緒に焼いてくれるキムチと分厚い豚バラ肉、そして食べやすい大きさにカットされて出てくるせり。他のお店よりせりの量が圧倒的に多いのも嬉しいポイント。もちろん、おかわり自由なので、気軽に聞いてみてください。

サムギョプサルを食べているとお酒が進むもの。最後のチャーハンまで食べ終わって、でも何か物足りなくてビールと焼酎を追加注文すると、店員のおばさんがテーブルを一通り見て、何も言わずにお菓子やポップコーン、麩菓子などをこっそりと持ってきてくれます。なるほど、これが韓国人の"情"なのかもしれません。長年愛されるお店なのはこんなところに理由があるのかも。